セクゾ沼に沈んだ友達を観察してたらセクゾ沼にいた話

私の産湯はKinKi Kidsです。

子供の頃、心の底からキンキを応援し、週におよそ八回あった(と記憶している)レギュラー番組を全部VHSに収め、ラジオはカセットテープに録音し、特番もドラマも全て見ていました。

今でもマメマンの緑の勇姿を覚えています。お気に入りのドッキリ回はダチョウと戦う光一、そしてダチョウから逃げる剛です。

 

時がたってもキンキのことは好きです。

ですが年齢が上がるにつれ興味の幅も広がり、つまりはジャニーズ以外のことに割く時間が増えていきました。 小説、アニメ、ゲーム、ドラマ、学業……時間はあってもあっても足りません。

 

私の年齢もあがり、推しとなる方々の年齢も上がってきました。私は基本的に自分に近い世代を推しとするタイプの人間です。

 

もう新たなジャニーズのグループを推すこともないだろう。そう思って生きていました。

 

そう、そう思って生きていたんですよ。

 

ところで話は変わりますが、先日、友人Iがいきなりセクゾにハマりました。

三日ほどTwitterを見ていなかった、その間になんか沼の底にいました。 なんで? 

なんでこの人いきなり最深部に沈んでるの? 怖。

 

いや、兆候がなかったわけではないんです。

彼女はたしかにケンティに興味をもっていました。

 

私もケンティさんには恩義を感じています。なぜなら彼女はキレイだったで共演している赤楚さんのファンなのです。

 

バラエティ番組ではちゃんとふっていただき、カメラに入るように角度を気にしていただき、本当にすばらしい方だと思います。

でもなんかよくわかんないけどIさんはケンティではなく菊池風磨さんの沼に沈んでました。なんで?

 

彼女がいつもの1.2倍速。つまり人間の話せる限界の速度でセクゾについて話している。

そんなにセクゾはいいのか? 

音楽番組でぼんやりと眺める機会がたまにある程度の私には、赤楚の共演者のケンティいい人以外の印象がない。

 

 

私は気軽に「今度セクゾ見せてよ」と言いました。

ほら、だって元々ジャニーズのステージは好きだし、円盤が貸してもらえるなら見てみたいじゃん? 買うのは価格も価格だから躊躇するけど。

 

「これからセクゾもってくわ」

彼女の家はわりと近所です。

家のドアノブにセクゾが直送されます。

「今セクゾおいといたよ」

ドアノブにセクゾ。紙袋にセクゾ。なんだこの状況。コロナが悪い。

 

とりあえずリモート上映会です。

 

最初にpagesの解説を聞きながら映像を見ていきます。

すごい、ジャニーズだ!

あの時すきだったきらきらがそこにある。

楽しかった。楽しいけどそれはライブとしての完成度からくる楽しさであり、あくまでエンタメを楽しいと思うその感情でしかないのです。

友人が興奮しすぎてZoom画面からたびたび消えるのは面白く拝見しましたが、いかんせん何をそんなにうずくまったり武士のように背筋を伸ばしているのか理解できません。

かっこいいしかわいいけどぶっ刺さってはこないのです。

 

セクゾはステキだね。はまるのはわかった」

本心です。しかしそれ以上ではないのです。

やっぱりもう新グループの沼底まではいかないな。

少し残念な気持ちになっていた私は、もう一本の円盤にとりかかりました。

pagesはいいライブだったし、もうちょっとセクゾを味わうのもいいだろう。何目線かわからん感じで次にいきました。リペインティングです。

 

あれ……?

なんか様子が違う

さっきまでいなかった人が居る

「あの、Iさん……? あの人だれ……?」

「そうちゃんだよ!」

そうちゃん……なんか聞いたことがある……私の受信機能が完全に失われたジャニーズアンテナでも名前だけはうっすら受信したことがある……

 

Iさんによるそうちゃんさんの解説が入り、動揺が走ります。

そうか、休養が……。

画面では私の好きな種類の動きをするそうちゃんさんが踊っています。笑顔が無限に可愛いです。

 

でもあまりに一日で大量のセクゾ情報(主に菊池風磨について)を浴びた私はそろそろキャパオーバーでした。

そうちゃんさんのことは気になりましたが、この日はリペインティングを最後まで見ることはなく、オンライン上映会はお開きとなりました。

 

数週間後。

リペインティングを最初から、そしてポプステを見ました。

 

「ぎゅっと」がはじまります。

そうちゃんがいます。そして歌っています。

♪どんなにいまツラくたって 君を待ってる人がいる

泣いた。

「Not Found」

ちょっと持ち直した。かっこいいので全力で応援した。

「RUN」

もう一回泣いた。

最後にかけぬけるところでどぼどぼいった。

 

Iさんによる追い打ちがはじまります。

復帰後の音楽番組の録画ディスクです。

 

めちゃくちゃダンスがうまい……歌が……カメラパフォーマンスが……。

だんだん情緒がぐちゃぐちゃになってきました。

 

めちゃくちゃうまくなってる。すごい。かわいい。すごい。かっこいい。すごい。セクシー。すごい。セクシーゾーン。

 

よくわからないままその日も上映会が終わりました。

とにかく動揺した私はそうちゃんをもっと見たいといいました。

マリソウのディスクがドアノブに直送されました。最高だなこのシステム。

 

もはやどうしたらいいか分かりません。

私はキンキファンですが、それ以降のグループの活動形態がよくわからないのです。

最近はまっていたのは赤楚衛二綾野剛など俳優の方々で、彼らはインスタやTwitterがあり、とりあえず最初はそこにアクセスすればよかった。

 

でもジャニーズにはソレがない。どうしたらいいんだ。わからない。どうすればそうちゃんのことがしれるんだろう。

 

Iさんに話を聞かなくては。ジャニーズの新たなグループにははまらん、といっていたことももう忘れています。

 

とりあえず一度落ち着くために風呂に入ろう。 入浴剤をいれたカゴをあさっていた私は、ふとこのボトルに気付きました。

 

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沼に入浴しました。